ダーツのフォームで気をつけていること
最近、ダーツを始めた友人が多くて嬉しいやきとりです。
ダーツって同じ動作を繰り返す単純なスポーツなのに、意外と奥が深いんですよね。
ググって貰えればわかるんですけど、様々な理論がゴロゴロ転がっています。
他人の作った理論を取り入れながら、自分用の理論を構築していくことが僕の一番の楽しみであり、最近のモチベーションになっています。
この前、ある研究室にお邪魔して、自分のスローイングの動画を撮ってみたんですけど、まぁ汚い。汚いフォームでも入ればいいんですけどね。
スローイング動画を撮っているときに、上手い友人が初心者の友人に、『うまく投げられたときの感覚や気をつけていたことをメモしておくのがいいよ』と言っていました。
そういえば、最近メモとってねーやと思い、今回、自分が気をつけていることなんかをメモとして残しておこうと思います。
新たにはじめた友人の上達の一助になれば幸いです。
【スタンス(立ち方)】
・ダーツボードの中心位置に肩の付け根を置く。
フィル・テイラーは足のかかとをスローラインの中心位置に置いていましたが、僕の場合は肩の付け根です。足のかかとをいくらあわせても体が傾くと腕の位置がセンターからズレますからね。そのズレを小さくする意味を含めて肩の位置を気にしています。
一応、右眼の位置も肩の付け根の上に来るようにしています。
以前は以下のようなことを考えていました。だいぶ体に染み付いたので今は殆ど考えていません。
・前のめりになってバランスが崩れるのはNG、自然体で立つこと、数時間投げても腰や膝が痛くならないこと。
ダーツはおっさんになっても続けたいですからね。
【セットアップ(ダーツの構え)】
・矢の角度を気をつけています。僕は下から上に突き上げるような軌道でダーツを飛ばしたいので、その軌道にしっかり乗るように、イメージした軌跡の上に矢をセットします。腕を引いたときにティップの先端と狙う位置が重なって見えるときはうまくセットできているときです。
・セットアップ位置は、体に近いほうです。セットアップが体から遠いとリリースが遅くなりがちなので、できるだけ体に近い位置でセットアップするように心がけています。こうすることで、テイクバックが自然と短くなり、テイクバック時の誤差を抑えられます。
日本No.1プレイヤーの浅田選手もテイクバック短いですよね、理想としては、あれくらい短くしたいです。
・セットアップ時の腕の角度は30度です。僕の場合、ちょうどこの角度のときに内旋と外旋がゼロになります。スポーツでよく言われるゼロポジションは直接ダーツに応用できませんが、内旋と外旋といった回旋の効果を取り除く位置はゼロポジションのみではなく、30〜45度の領域にも存在するようです。
【ユーミング】
ユーミングとは、セットアップ後に前後に腕を振る動作のことです。
日本のプロはよくこの技術を使いますが海外の選手はあまり使いません。僕としても本当は使いたくない。それはこのユーミングの動作がイップスにつながると思っているからです。
それでも、僕がユーミングをするのはやっぱり自分のイメージする軌道にダーツを送り出せる自信がないからです。腕を軽く振ったときにダーツがその軌道に乗っていることが確認できれば、安心して投げられます。僕にとってはおまじないのようなものです。
・ユーミングでは、とにかく短くテイクバックし、リリース位置まで腕を前に振らないようにしています。リリース位置より前に腕を振ると自分のリリース位置が崩れるだけでなく、イップスになりかねません。
上の動画のフィル・テイラーはユーミングなし、浅田選手はセットアップ前にユーミングに似た動作が入っています。(セットアップ後に行う選手が多いです。)
やっぱり、セットアップ後にユーミングはしないほうがいいのかもしれません。
【テイクバック】
・腕は肩の付け根の正面側(肩甲骨側でない方)に向かってまっすぐ引きます。僕の体の構造上、このテイクバック位置が一番力まずにテイクバックができるようです。
・テイクバックの速度は早すぎず、おそすぎず、自然に腕が倒れてくるような速度で行っています。
このテイクバックの動作は再現性が重要なので、とにかく力まず、自然体で行えるようあまりいろいろと考えないようにしています。
【リリース】
・テイクバックからリリースまでは、とにかくダーツを軌道に乗せることだけを考えています。また、軌道からそらさないために、できるだけ体に近い位置でリリースするようにしています。
僕の場合、プッシュ型のスローイングではなく、スイングタイプなので体から離れれば離れるほど理想とする軌道からそれてしまうからです。また、体に近い位置でリリースすることでダーツに力が伝わりやすくなります。このおかげで力まず小さな力でダーツを飛ばすことができています。
・僕はリリース時に指を意図的に離したりはしていません。グリップの握り込みの強さとダーツの重さで勝手にダーツは飛んでいきます。20gのダーツを優しくグリップすることで体に近い位置でのリリースが実現しています。
【フォロースルー】
フォロースルーはダーツが手から離れたあとの動作なので、ダーツの飛びには関係しません。だから、何も考えません。僕はフォロースルーのことを何も考えなくなってから、グルーピングがうまくいくようになりました。
最後に現在世界No.1プレイヤーであるMVGのスローイング動画を置いておきます。
彼もユーミングはしていませんし、腕の角度が30度に近いです。(0:34のところで動画を止めてもらえるとわかりやすいです。)
フォロースルーも日本人のようにきれいなフォロースルーではないです。しかし、かなり力が抜けていることが伺えます。フォームの美しさよりも自然体で力まずに投げられることのほうが重要なのかもしれません。